余白。

少し前、『おさえ屋』の社長と打ち合わせをした。

生地を切断し、圧力でレンズに沿わせたカーブを入れてもらう為だ。

 

その際に

「やりたい事は分かる。 けど想いが強すぎ!」と言われてしまった。

 

以前なら憤りを感じただろうが、

社長の言葉が何とも心に染みてきた。

 

具体的に書けば、

『カーブ入れ』という工程は

 

100℃を超える精製グリセリン液の中で温めて、

写真のような金型にはめプレスして曲げていく。

 

今回の生地は11,2ミリと分厚い。

 

なので芯まで熱が伝わらなければ、きちんとカーブを入れられない。

芯まで温めれば、生地が柔らかくなり過ぎる事もある。

 

そうすれば生地がプレスの際、潰れやすくなる。

 

『許容範囲』が小さ過ぎる事を社長にたしなめられた。

 

そして納入されてきた生地を確認した。

色々言いながらも良い物を上げてくれた。

 

話しは少しそれて、

 

『完璧な物』『妥協のない物』というのは響きはいいが、

僕にとってそれは誤りなんだと思う。

 

余白を持つ事も大切なんだと思う。

 

さぁ 削るぜ。

 

2019年2月4日 11:07 PM  |  カテゴリー:製作日記,メガネについて思う事

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