今回はstudio skyrocketが形成されるまでの話です~。
前回の話はこちら。
はじめは馴れず厳しいが学費の為だと思っていた高原バイトだったが、順応し始めた。
1つの山を裸にしろと言われた草刈りミッションだが
元々独りで黙々と作業する事が好きな僕には向いてのかもしれない。
最初は刈った草をトラックの荷台の半分も運べず「絶対に夏休みの間に終わらんぞっ!」と思っていたが
次第にコツを掴み始め、荷台に運べる量も次第に増え始め、夏の終わりまでに山を全裸にする事が目標になっていた。
そして『動物』のしもべだと思っていた事も、毎朝餌を与えたり掃除をしていたら
ある朝、厩舎に入っていくと僕にそばに来てスリスリしてくるポニーがいた。
そこから話しかけるようになり『しもべ』から『友人』になった。
また寮は電球しか点灯しなかったが、本棚があった。
歴代のバイトさん達が『本』を残してくれていた。
仕事の後ベットに寝ころがってその本達を読み始めた。
この自分の時間が貴重だと思った。
与えられた休日でも携帯を使って必要以上に誰かと連絡する事はなく
松本市まで出かけて本を買ってきて寮で読んだ。
そして一か月も過ぎた頃には髭も髪もボサボサな男になって山に適応した。
これは今でも忘れられない体験なのだが、
仕事終わりの夜に自転車を借りて長い距離のあるコンビニまで買い出しにいった。
帰り道にキャンプ場までは街灯はなく暗闇の世界だった事に気付く。
ふと眼前を見たら山々の稜線から上には星があった。
「あっ!」と思い自転車のライトを消して頭上を見上げたら、満天の星空があった。
あまりの凄さに「ヒョーっ!! ヒョーっ!!!」と叫びながら立ち漕ぎしながらキャンプ場まで帰った事はいい思い出だ。
後で知った事だが野辺山高原には国立の天文台もある位なのでとても美しい夏空が見れる。
なので帰る事を拒みたい気持ちの中だったが8月の終わりにオーナーからバイトの終わりを告げられた。
目標だった山もすべて全て刈り終えた。
「あぁ そうだ。 メガネの勉強をするんだ。」と思った。
2020年2月3日 11:37 PM | カテゴリー:studioskyrocketが形成されるまで