出す基準。

新型の『LO』の仕上げの段階に入ってきた。

 

 

デザインで立ち止まった時、製作で逡巡している時、

上手くいくのか不安な時に見返す映像がある。

 

料理人の山本征治さんと奥田透さんの『ふたり』という

何年も前に放送されたドキュメンタリーだ。

 

山本さんと奥田さんが『天然の大うなぎ』をどこまで高められるのか

それぞれの考えで調理し、答えを出していくのだが、

 

その中で山本さんの言葉が未だに僕の中で残っている。

それは弟子に盛り付けについてやり直しを指示している場面で

 

「お前が想いを持ってその料理屋に行って この料理が出てきたらお前許せるか。」

という言葉だ。

 

 

この言葉の意味が『studio skyrocket』の検品の基準になっている。

そして『LO』も検品をしながら『大丈夫だ』という想いになっている。

 

 

 

さぁ もう少しだ。やろう。

2019年8月29日 11:56 PM  |  カテゴリー:製作日記,メガネについて思う事

外注先を回っていたら、跡継ぎがいなく廃業された工房があった事を知った。

これは珍しい話ではないかもしれない。

 

『studio skyrocket』は『芯張り』や『丁番の形状』など

一見しただけでは分からない部分に拘っている。

 

見えない部分に拘りがある事が、『粋』だと思っているからだ。

けれどもそれは僕が加工出来ない部分であったりするので、そこは職人さんにお願いをしている。

 

上がってくる品は上質だ。

こういった技術は残ってほしい。

 

先日、『芯張り』の職人さんの工房へ伺ってきた。

使いこまれた道具が並んでいた。

 

 

綺麗に芯が収まってるのを見て、あ~残ってほしいと思った。

 

それに対して僕は微力しかない。

とりあえず作ろう。

 

そして展示会で口下手だけど話そう。

2019年8月5日 11:08 PM  |  カテゴリー:製作日記

前枠とテンプルを繋げる為の『丁番埋め込み』という

作業をしている。

 

この工程で現在作っているメガネの『顔』のサイズを決めていく。

いつもの事だが、この工程は常に悩む。

 

前枠で設計した仮想のPD(左右の目の距離)に対して、顔幅をどの位持たせるのか?

 

そしてやり直しが出来ない工程なので、最も神経を使う工程の一つだ。

集中力が切れ、16時頃に頭から煙が出始めたので作業から離れた。

 

ふう。良いメガネを作りたい。

また進めよう。

2019年7月30日 11:22 PM  |  カテゴリー:製作日記