摩擦熱。

削っておるのですが、その作業をしながら

「分厚い。 あ~なんて分厚いのだ。」と思うのです。

 

そして今日は厚みのある生地を削るのは『時間』が掛かるという話です。

 

具体的に書けば、

切削量、面積が大きくなれば、その分刃物への負荷がかかってしまい、

その摩擦によって刃物が『熱』を持ちやすい。

 

そうなれば生地に悪さをしてしまう。

 

その為、1度の切削量を減らして仕上げまでに

3回の切削に分ける必要がある。

 

また刃物にエアーをあてて空冷しながらレンズ溝を削る。

 

そして1枚1枚チェックしながら進める。

 

 

あ~良いメガネに仕上がるといいなと思う。

2019年2月14日 5:49 PM  |  カテゴリー:製作日記

少し前、『おさえ屋』の社長と打ち合わせをした。

生地を切断し、圧力でレンズに沿わせたカーブを入れてもらう為だ。

 

その際に

「やりたい事は分かる。 けど想いが強すぎ!」と言われてしまった。

 

以前なら憤りを感じただろうが、

社長の言葉が何とも心に染みてきた。

 

具体的に書けば、

『カーブ入れ』という工程は

 

100℃を超える精製グリセリン液の中で温めて、

写真のような金型にはめプレスして曲げていく。

 

今回の生地は11,2ミリと分厚い。

 

なので芯まで熱が伝わらなければ、きちんとカーブを入れられない。

芯まで温めれば、生地が柔らかくなり過ぎる事もある。

 

そうすれば生地がプレスの際、潰れやすくなる。

 

『許容範囲』が小さ過ぎる事を社長にたしなめられた。

 

そして納入されてきた生地を確認した。

色々言いながらも良い物を上げてくれた。

 

話しは少しそれて、

 

『完璧な物』『妥協のない物』というのは響きはいいが、

僕にとってそれは誤りなんだと思う。

 

余白を持つ事も大切なんだと思う。

 

さぁ 削るぜ。

 

2019年2月4日 11:07 PM  |  カテゴリー:製作日記,メガネについて思う事

生地が入荷してきて、『張り合わせ』の加工をした。

 

11,2mm厚という何とも四捨五入したくなる厚みで上げてもらった。

この0,2mmがレンズ溝の削る位置、切削後の生地の安定から見て、とても大事なのだ。

 

また『張り合わせ』の加工屋さんには、

特に張り合わせ面の『綺麗』さを求めて頂いた。

 

上がってきた。

あ~いい出来だ。

 

次はレンズの納まりをよくする為に、生地に『圧力』をかけて

カーブを入れていく工程となる。

 

その後は僕にバトンが渡され、工房で切削して形を作っていく工程だ。

プラスではない色々な思考が、頭をもたげる時がある。

 

けど作りたい物は見えてるので、進めよう。

2019年1月18日 9:16 PM  |  カテゴリー:製作日記