しばらくの間、灰色の空間に覆われて
雨のような音もなく、雪が蕭々と積み重ねられていった。
あ~この季節は苦手だ。
その雪もようやく溶け始め、体積も下がってきた。
育ててきた低木が折れているのを見つけた。
あ~。
ガッカリだ。
新型の製作も止まった。
はぁ。
月への探査船を作らなくてはいけないような難しい作業ではない、
手術のような人の生き死にを扱うような高尚な仕事でもない、
たかがメガネを作るだけだろう、
って思う。
低木は折れてはしまったが
根が生きていたら、何処かの節から
また芽は生える。
それを期待しながら
僕も進めよう。