摩擦熱。

削っておるのですが、その作業をしながら

「分厚い。 あ~なんて分厚いのだ。」と思うのです。

 

そして今日は厚みのある生地を削るのは『時間』が掛かるという話です。

 

具体的に書けば、

切削量、面積が大きくなれば、その分刃物への負荷がかかってしまい、

その摩擦によって刃物が『熱』を持ちやすい。

 

そうなれば生地に悪さをしてしまう。

 

その為、1度の切削量を減らして仕上げまでに

3回の切削に分ける必要がある。

 

また刃物にエアーをあてて空冷しながらレンズ溝を削る。

 

そして1枚1枚チェックしながら進める。

 

 

あ~良いメガネに仕上がるといいなと思う。

2019年2月14日 5:49 PM  |  カテゴリー:製作日記

2015年にフランスで同時多発テロがあった。

 

なんで暴力的なテロを起こしてるのか分からなかった。

そもそもなんでこんな惨事が起こるのか理解出来なかった。

 

事件の後、FACEBOOKで哀悼を示す意の

プロフィール写真がフランス国旗と重ねられた光景を目にした。

 

事件に巻き込まれた方を憐憫に思う。

 

だが理解していないので

自分の意見を述べる事、意思表示が出来なった。

 

と同時にデザインする者として無性に恥ずかしい思った。

薄っぺらい物しか作れないのではないかと思った。

 

だから学ぼうと思った。

遠い東の国から中立の立場で勉強したいと思った。

 

と言っても学生のような強制された勉強でなく

仕事の終わった後で時間に余裕がある時にするだけの、のん気な物だ。

ただやり始めると面白くて、引き込まれた。

 

『YOUTUBE』で現役の先生も投稿されていて、参考にした。

 

のらりくらりと数年やってきて、ようやく『フランス革命』まできた。

 

そして世界史は意外な副産物を僕に与えてくれた。

 

続く。

 

 

 

2019年2月12日 12:51 AM  |  カテゴリー:メガネについて思う事,私事

少し前、『おさえ屋』の社長と打ち合わせをした。

生地を切断し、圧力でレンズに沿わせたカーブを入れてもらう為だ。

 

その際に

「やりたい事は分かる。 けど想いが強すぎ!」と言われてしまった。

 

以前なら憤りを感じただろうが、

社長の言葉が何とも心に染みてきた。

 

具体的に書けば、

『カーブ入れ』という工程は

 

100℃を超える精製グリセリン液の中で温めて、

写真のような金型にはめプレスして曲げていく。

 

今回の生地は11,2ミリと分厚い。

 

なので芯まで熱が伝わらなければ、きちんとカーブを入れられない。

芯まで温めれば、生地が柔らかくなり過ぎる事もある。

 

そうすれば生地がプレスの際、潰れやすくなる。

 

『許容範囲』が小さ過ぎる事を社長にたしなめられた。

 

そして納入されてきた生地を確認した。

色々言いながらも良い物を上げてくれた。

 

話しは少しそれて、

 

『完璧な物』『妥協のない物』というのは響きはいいが、

僕にとってそれは誤りなんだと思う。

 

余白を持つ事も大切なんだと思う。

 

さぁ 削るぜ。

 

2019年2月4日 11:07 PM  |  カテゴリー:製作日記,メガネについて思う事