形成 12。

今日はstudio skyrocketが形成されるまでのお話です。

 

前回のお話はこちら。

 

眼鏡学校に通う上で1つ困った事があった。

 

それは『学費』だ。

母上からは「大学まで出したのだから、それ以上学びたいのであれば自分で何とかしろ。」と言われていた。

 

1年目の学費は大学4回生の1年をかけてバイトして貯めた。

2年目の学費が問題だった。

 

なので眼鏡学校の夏休みを利用して長野県の野辺山高原にあるキャンプ場で住込みのバイトをして貯める事にした。

 

最初は入道雲を眺めて、木漏れ日を感じながら高原の涼しい夏をエンジョイしながら

お金を貯めるという淡い期待を持って長野県へ向かった。

 

だが現実はそんなに甘くなかった。

 

まず与えられたミッションはキャンプ場の山に生えている草刈りだ。

オーナーからこの夏の間に1つの山を裸にしろと言われた。

 

1日中『草』と対峙する生活になった。

 

もう一つは朝はキャンプ場にいるポニーと馬の日課である散歩と餌やり、糞の処理を課せられた。

 

朝は『動物』のしもべになった。

 

また住込みで提供された寮には携帯電話の電波が届いてなかった。

誰とも連絡は取れなくなった。

 

テレビは無く、水道、ガスも供給されておらず、電気だけは通っており電球だけは点灯した。

 

コンビニも歩いて行ったら1時間はかかった。

娯楽はなく完全に世俗と隔離されたと思った。

 

 

1週間後に母上と電話が通じた。

現状を話したら同情してくれるかもかと思ったが

「お前 途中で帰ってきたらコロスよ。」と言われた。

 

働くしかなかった。

中でも救いだった事はオーナーの娘さんが

えらく美人で、仕事始めと終わりに見れば癒されてた事だったと思う。

 

つづく。

 

 

 

 

 

2020年1月30日 11:50 PM  |  カテゴリー:studioskyrocketが形成されるまで

岩井俊二監督の映画『ラストレター』が公開されたので

工房を少し早く閉めて観に行った。

 

 

内容としてはヒロインの美咲≪広瀬すず≫が亡くなった事をきっかけにして

高校時代に美咲と手紙をやり取りをしていた主人公の乙坂≪福山雅治≫が同窓会をきっかけに

美咲の死を伝えに来ていた妹≪松たか子≫と再び出会い、妹と『手紙』を通して乙坂の再生を描いた物語。

 

とてもいい映画だった。

僕の高校時代は良い物ではなかったが、それでも高校生というのは貴重な時間だったのだと思わせてくれた。

 

そして話は少し変わるが鯖江の丹南高校にはメガネの授業なる物があり

そこで取扱店の田中眼鏡本舗の小棹さんが講師をされており、

その補佐として参加させて頂く事になった。

 

18歳の高校生と色々な話をさせてもらった。

「あぁ。メガネなんてダルイなぁ~。」という態度の生徒もいるかと思ったが全員が素直で少し驚いた。

 

 

高校生との交流は自身の気分転換としてもいい時間だった。

今年は丹南高校の授業の補佐をする事が少しあるかもしれない。

 

その時はまた書こう。

 

 

 

 

2020年1月25日 8:00 PM  |  カテゴリー:メガネについて思う事,私事

今月の初めにメガネのオダさんから

「お客様が『LO』を6カーブを付けて掛けたいとの事ですが、加工できますか?」

と相談された。

 

因みに『6カーブ』とはスポーツグラスなどに多くあるカーブがきつい物で、

普通のメガネは2~3カーブが多い。

 

なのでその質問に難色を示した。

そもそもハイカーブ設計にしておらず、カーブを入れてしまうとデザインが崩れる可能性や

レンズが綺麗にはめ込めない可能性がある為だ。

 

その後もやり取りをしていたら、そのお客様は色々な小売店様を巡られてるらしく

小田さんが要望に応えてあげたいという気持ちが伝わってきたので、

上手くいかないかもしれないが、可能な限り対応しますと伝えた。

 

そして改造した後の顔幅の変更など小田さんと相談しながらハイカーブへ改造して発送した。

小田さんも自店で加工したらしく、レンズをはめられた『LO』の画像が送られてきた。

 

 

おぉ~。ハイカーブになって綺麗にレンズも入ってるよ。

 

そしてお客様に納品しましたと連絡が届いた。

 

「お客様は大変満足されてました。」と綴ってあった。

心配していたのでホっとした。

 

さぁ また作るよ。

 

 

 

 

 

 

2020年1月24日 11:06 PM  |  カテゴリー:製作日記,眼鏡店舗,修理・改造・調整。