今日はstudio skyrocketが形成されるまでのお話です。
眼鏡学校に通う上で1つ困った事があった。
それは『学費』だ。
母上からは「大学まで出したのだから、それ以上学びたいのであれば自分で何とかしろ。」と言われていた。
1年目の学費は大学4回生の1年をかけてバイトして貯めた。
2年目の学費が問題だった。
なので眼鏡学校の夏休みを利用して長野県の野辺山高原にあるキャンプ場で住込みのバイトをして貯める事にした。
最初は入道雲を眺めて、木漏れ日を感じながら高原の涼しい夏をエンジョイしながら
お金を貯めるという淡い期待を持って長野県へ向かった。
だが現実はそんなに甘くなかった。
まず与えられたミッションはキャンプ場の山に生えている草刈りだ。
オーナーからこの夏の間に1つの山を裸にしろと言われた。
1日中『草』と対峙する生活になった。
もう一つは朝はキャンプ場にいるポニーと馬の日課である散歩と餌やり、糞の処理を課せられた。
朝は『動物』のしもべになった。
また住込みで提供された寮には携帯電話の電波が届いてなかった。
誰とも連絡は取れなくなった。
テレビは無く、水道、ガスも供給されておらず、電気だけは通っており電球だけは点灯した。
コンビニも歩いて行ったら1時間はかかった。
娯楽はなく完全に世俗と隔離されたと思った。
1週間後に母上と電話が通じた。
現状を話したら同情してくれるかもかと思ったが
「お前 途中で帰ってきたらコロスよ。」と言われた。
働くしかなかった。
中でも救いだった事はオーナーの娘さんが
えらく美人で、仕事始めと終わりに見れば癒されてた事だったと思う。
つづく。