『MEISTERKOLLEKTION BY TANGE』 承。

いよいよ製作が動き始めました。

 

 

 

今回『MOD.1932』を作るにあたり

久利さんから様々なニュアンス、イメージを提示されました。

 

それは建築の『ゴシック建築』の尖塔で例えられたり、

音楽で言えば下記の音楽を提示されながら

『渋いけども、艶っぽい曲線のメガネ』などイメージを伝えられました。

 

僕からは

「綺麗な線で無くて大丈夫で、粗くてもラフでも良いから

作りたいイメージを描いてください。」とお願いをしました。

 

上がってきた『絵』を基礎にして、提示された物達と共に

サンプルへ起こしていく作業が始まりました。

感覚としては

5線譜の中で情熱が迸った久利さんの『主旋律』に対して、僕が『和音』を置いていき

どのように調和のとれた音楽(メガネ)を創っていくのか。という物に近かったかもしれません。

 

お互いが不安と納得のいく物を作ろうとする中、メッセージのやり取りは多岐にわたり、

レンズの玉型、線の太さ、智の幅、鼻パットの置く位置など決めていきました。

 

ようやく前枠のサンプルが出来上がった物を店舗へ郵送し、

確認してもらいながら、さらにカットをもう少し多く取ったり完成度上げていきました。

 

やりとりの中にはデザインを強調させたい久利さんに対し

品質の維持の観点から諫言を申す事もありました。

 

お互いの妥決点を見定めて、フロントの形状が決まりました。

 

ただ十数年メガネを作ってきましたが

今だに『メガネ』という物は完成してみないと本当の姿が見えてこないというのが本音です。

 

前枠にテンプルが組み合わさり、前傾角がついてから全体のバランス、

色味、雰囲気が判断出来る物だと思っています。

 

そしてこのテンプルの製作へ話は移っていきます。

 

つづく。

来年2023年にマイスター大学堂様が90周年を迎えられます。

90周年の記念モデル『MOD.1932』の製作を手掛けさせて頂きました。

 

このモデルを作る事は本当に苦しかったです。

出荷し終わった後、マイスター大学堂様から「すごく良い物です。気に入りました。」と連絡が入り

このメガネへの想いがあったのか、頭を垂れて涙が出そうになりました。

 

これから『MOD.1932』の作り始めた経緯、過程、苦悩、思いの丈を書いたろと思います。

きっかけは2020年、木漏れ陽さえ眩しいと感じる7月の半ば、15時の休憩中

マイスター大学堂の久利さんから電話がかかってきました。

 

最初は「MEGATON!はもう作らないのですか?」という話だったと思います。

それがコロナの事、色々な話をしていくうちに

「そういえば2年後90周年だから。」という話となり、何か製作出来たらいいねと会話をしたと思います。

 

コロナ禍もあり、メガネ産業は打撃を受け

これまでの経験を生かした『何か』を始めなければと思っていました。

 

ただ、この段階ではまだ個人同士の願望のやり取りだったので、

「マイスター大学堂として製作を進めるのか確認をしてから連絡します。」

と話を終えました。

 

その数時間後、久利さんから

「やりますか。 という事になっておりまする。」とメッセージが届いた。

 

僕は「おお〜。 やるのか!!」と思いながら
この企画は動き始めました。

 

続く。

京都の『タカノ』様で新たに取扱って頂く事になりましたので紹介させていただきます。

 

タカノ様のHPはこちらです

 

取扱うきっかけは、去年のコロナ禍で鯖江のメガネ産業は打撃を受け、

『鯖江市』と『眼鏡協会』がなんとか産業を盛り上げようと

お客様へキャッシュバックキャンペーンの展開を始めた事でした。

 

小売店様向けにパンフレットを作成し

studioskyrocketも『OOGA』の掲載をして頂きました。

そこでスタッフの河野さんの目に『OOGA』が留まり、

「なっ なっ なんじゃこのデザインは!!」と思われたそうです。

 

河野さんはわざわざ神戸の『マイスター大学堂』様までいって購入され

取扱いたい意を固め、連絡をいただきました。

 

しかし連絡を頂いた時、関西圏は『緊急事態宣言』が出されており、

鯖江から動こうにもなかなか出られないという状態でした。

 

 

そして解除がなされ、12日に伺う事が出来ました。

 

 

あまりに立派な門構えに最初は「ううっ。。」とたじろいでしまいましたが

 

 

河野さんと話をしていくと柔和な方で次第に和む事が出来ました。

待って頂きましたが、伺えて良かったと思います。

 

色々な話をしていく中で近くに坂本龍馬の最期の場所

『寺田屋』がある事を教えていただきました。

 

 

そして店を後にして、『寺田屋』へ。

いや~。この辺りを龍馬さんは御一新を成そうと走り回ってたのかと思うと感慨深い。

 

 

とみたらし団子を食い、

 

 

この音楽を聴きながら耽っておりました。

 

出荷の準備が出来次第発送しますので

京都の皆様、よろしゅお頼み申します~。

2021年3月14日 6:54 PM  |  カテゴリー:眼鏡店舗