形成15。

キクチ眼鏡学校の専攻科は2年間で修学する。
2年目入り、就職の事を考えなくてはならなくなってきた。

 

僕はデザインがしたかったので、鯖江のメガネの会社に行きたいと思っていた。

しかし周囲の人たちは小売店での就職を勧めてきた。

 

周りは

「鯖江のメガネは斜陽産業だ。

もし鯖江いって貴方の希望するブランドをやれるか分からないし、

出来たとしても維持させる事も困難だろう。

それよりかは今学んだ事を活かせる小売店に勤めてはどうか。」という話だった。

 

ごもっともな意見だと思った。

 

そんな中、僕の希望を話していた同級生の平岩君から

「実家が加盟している愛知の眼鏡組合で、鯖江で『体験メガネ作り』があるから一緒にいかないか?」と誘ってくれた。

 

僕は「行ってみたい。」と告げた。

 

暫くしてから鯖江の会社からメガネのデザインをする為の用紙が届いた。

僕は描いた。それは楽しい物だった。

 

 

初めてメガネとしてデザインした。

そして初めて鯖江に行くことになった。

 

2021年6月22日 7:30 AM  |  カテゴリー:studioskyrocketが形成されるまで

今回はstudio skyrocketが形成されるまでのお話です~。

 

前回の話はこちら

 

そして学生生活に戻り再び学び始めた。

『もしキクチ眼鏡専門学校で最も印象に残った授業は?』という問いがあるとしたら

 

『視科学』という、『眼』が『物』を見る仕組みを教えてくれる授業があり、

アービン津本先生という日系アメリカ人の先生が教えてくれた。

 

津本先生は分かりやすい技術、理論で『眼の世界』引き込んでくれた。

 

先生は数多くの事を教えてくれたが、

それでも入学して1回目の授業の冒頭での言葉が一番心に残っている。

 

「君達はこれから様々な技術を身につけていきます。

検眼をしてメガネの度数を測定出来るようになるでしょう。

そこに自信を持つかもかしれません。

ですが他者が検眼した度数を非難する事はしてはいけません。」

 

 

という言葉だった。卒業して16年経つが今でも金口として残っている。

 

 

そして『メガネの知識』、『眼の知識』は僕の中で増幅されていった。

今では殆ど見返さなくなってしまった資料やノートの1部だが、僕の中で大切な宝物だ。

 

つづく。

 

 

2020年6月15日 11:37 PM  |  カテゴリー:studioskyrocketが形成されるまで

今回はstudio skyrocketが形成されるまでの話です~。

 

前回の話はこちら。

 

はじめは馴れず厳しいが学費の為だと思っていた高原バイトだったが、順応し始めた。

 

1つの山を裸にしろと言われた草刈りミッションだが

元々独りで黙々と作業する事が好きな僕には向いてのかもしれない。

 

最初は刈った草をトラックの荷台の半分も運べず「絶対に夏休みの間に終わらんぞっ!」と思っていたが

次第にコツを掴み始め、荷台に運べる量も次第に増え始め、夏の終わりまでに山を全裸にする事が目標になっていた。

 

 

そして『動物』のしもべだと思っていた事も、毎朝餌を与えたり掃除をしていたら

ある朝、厩舎に入っていくと僕にそばに来てスリスリしてくるポニーがいた。

 

そこから話しかけるようになり『しもべ』から『友人』になった。

 

 

また寮は電球しか点灯しなかったが、本棚があった。

歴代のバイトさん達が『本』を残してくれていた。

 

仕事の後ベットに寝ころがってその本達を読み始めた。

この自分の時間が貴重だと思った。

 

与えられた休日でも携帯を使って必要以上に誰かと連絡する事はなく

松本市まで出かけて本を買ってきて寮で読んだ。

 

 

そして一か月も過ぎた頃には髭も髪もボサボサな男になって山に適応した。

 

これは今でも忘れられない体験なのだが、

仕事終わりの夜に自転車を借りて長い距離のあるコンビニまで買い出しにいった。

 

帰り道にキャンプ場までは街灯はなく暗闇の世界だった事に気付く。

ふと眼前を見たら山々の稜線から上には星があった。

 

「あっ!」と思い自転車のライトを消して頭上を見上げたら、満天の星空があった。

あまりの凄さに「ヒョーっ!! ヒョーっ!!!」と叫びながら立ち漕ぎしながらキャンプ場まで帰った事はいい思い出だ。

 

後で知った事だが野辺山高原には国立の天文台もある位なのでとても美しい夏空が見れる。

 

なので帰る事を拒みたい気持ちの中だったが8月の終わりにオーナーからバイトの終わりを告げられた。

目標だった山もすべて全て刈り終えた。

 

「あぁ そうだ。 メガネの勉強をするんだ。」と思った。

2020年2月3日 11:37 PM  |  カテゴリー:studioskyrocketが形成されるまで