今日はstudio skyrocketが形成されるまでのお話です。
前回のお話はこちら。
キクチ眼鏡学校での勉強が本格的に始めり、徐々に『眼の構造』や『検眼』の知識は増えていった。
そして勉学が進んでいく中、ある問題があった。
眼鏡学校は眼の関するあらゆる事を学ぶ場であり
望んでいたメガネフレームの『デザイン』の描き方、『設計』してからの具現化の方法が分からないままだった。
そんな中、通学を地下鉄の『高岳駅』から『金山駅』までを利用していたのだが
節約の為と、せっかく名古屋を走るのなら自走した方がいいとの考えから
『高岳』~『金山』の間をケッタ(自転車)通学に替えた。
次第に毎日同じ道を往復するのはつまらないと思った。
時間がある時は帰り道を変えて探検しながら帰ったりしていた。
そしてある喫茶店と出くわした。
お店の壁面にはデザインの本、建築の本、工芸品の本が飾られてあった。
興味がてら喫茶店に入ってみた。
注文した飲み物を飲みながら壁の本を眺めていた。
年輩の店主の方が
「よかったら手に取って見て頂いてもいいですよ。」と話しかけてくれたと思う。
時間が昔の事なのでハッキリと覚えていないが
「メガネのデザインがしたいのですが、どうやってデザインしたらいいのか分からないのです。」と伝えていたと思う。
そこで店主の方は、お店の2階まで僕を案内してくれた。
そこには沢山の本が並べてあって、手描きのデッサンの本や
精緻な三面図の本を見せてくれた。
そして店主の方は
「どんな些細な発想でも流してはいけません。 紙に描いて保存しておきなさい。」と教えてくれた。
なので『アイデア帳』を作る事にした。
この助言は僕にとって大きいものだった。